<第20回大会は終了しました>

<スローガン>

ハタチの今を共に祝おう

第20回日本体験学習研究会全国大会を終えて

 2019 年 7 月 6 日(土)・7 日(日)の両日、日本体験学習研究会第 20 回全国大会が「ハタチの今を共に祝おう」のスローガンのもと南山大学にて開催されました。

 1999 年 11 月 27 日(土)・28 日(日)に、南山短期大学にて星野欣生先生を大会委員長に第 1 回全国大会が開催されました。1973年に Tグループを中心としてラボラトリー方式の体験学習をベースに人間関係を冠する全国初の高等教育機関が誕生しました。それから 25年あまり経過した 2000 年4 月に南山大学人文学部心理人間学科(南山大学文学部教育学科とともに新しい学科として改組される)が誕生する運びになっており、本研究会も南山大学で引き継がれてきました。

 長年の蓄積されたラボラトリー体験学習の知見の発信と共に巷でさまざまな形の体験学習を行われている人々との交流を通して、体験学習に関する研鑽が相互にできる機会を全国規模で行おうとする、ある種のムーブメントの始まりであったと言えるかも知れません。

 その間には、2004 年 4 月に南山大学人間文化研究科教育ファシリテーション専攻といった大学院の設置もされました。短期大学教育から大学教育に、そして大学院教育にまで、ラボラトリー方式の体験学習を巡って発展することができました。このことは、南山短期大学、南山大学といった「人間の尊厳のために」をモットーとする南山学園のもとでの実践だった故に、ラボラトリー方式の体験学習による人間中心の教育の実践が可能であったと考えています。

 第1回開催からほぼ20年が経過し、南山大学を開催校として本体験学習研究会全国大会の実施は一区切りを付けることになりました。さまざまな状況の変化によってもたらされた「おわり」と「はじまり」の転換点に来ているのだろうと思います。

 第 20回全国大会の運営委員のメンバーは、精力的に第 20回を記念した大会になるようにと「ハタチの今を共に祝おう」スローガンのもと、開会後の全体会では、20 回の歴史の中での参加者の出会いを試み、①今の気持ち、②初参加の気持ち、③これまでの大会の想い出や本大会への期待などを話し合った後に紙コップに描き、それらをお昼休みに高くバースディケーキのごとく積み上げてくださいました。興味深いエクササイズセッション、レポートセッションを体験し、初日の夕刻は恒例の賑やかで楽しくそして出会いが新たな学びになる懇親会を楽しみました。2 日目の最後の全体会では、実習「Forced Choice」をした後、小さなロールケーキが積み重ねられたスペシャルなケーキが登場し、参加者の皆様とシェアのひとときを楽しみました。思わず参加者の方から、「今回のテーマは“積み重ね”ですか?」と。大会終了後のポストスタッフミーティング時に、学生スタッフの一言一言、そして運営委員のメッセージは、私にはこれまでの 20回と 2回の関東大会にわたるすべての会を通して生まれた言葉であるように感じ、心熱くなりました。

 本当に 1999 年から 2019 年まで、さまざまな人々が集い、さまざまな体験学習と思いを積み重ねながら育ってきた会であったのだろうと思います。その結果、ハタチを迎えることができた思いで一杯です。今日までを支えてくださったみなさまに深く感謝申し上げます。

 そしてハタチになった日本体験学習研究会は、2020年より旅に出ることになりました。これまで関わってくださった方々、またこれから体験学習に関心を持ってくださる方々のお力を借りて、新しい土地を旅しながら体験学習が広がっていくことを期待しています。

 2020年は、信州長野の方々が開催の候補地として手を挙げてくださいました。

 21歳の旅は信州長野のからはじまります。楽しみな一歩です。これからもみなさま方とお会いし、新しい体験学習の展開が生まれ育っていく場を共有していくことができるなら、とても幸せです。

 

2019年 8月 1日
日本体験学習研究会
第20回全国大会委員長 津村 俊充

 第20回大会報告書

実施要領

日 時2019 年7 月6 日(土)・7日(日)
会 場南山大学D 棟 名古屋市昭和区山里町18 番地
参加費両日参加:4,000円、一日のみ参加:3,000円
【学部生・高校生割引】両日参加:2,000円、一日のみ参加:1,500円
発表の形式本大会の発表形式は、「エクササイズ・セッション」、「レポート・セッション」の2種類となります。これらは、体験学習の実践と研究の発表の場であるとともに、フィードバックやディスカッションを通じて、発表者と参加者がともに学びを深める場でもあります。
〈エクササイズ・セッション〉実習実施を伴った発表 [3時間]
体験学習のオリジナルな実習やプログラムをわかりやすく紹介していただくために、実際に実習を実施していただきます。実習実施後にフィードバック・タイムが設けられます。1セッションは3時間(ふりかえりを含む実習の実施120分以内・フィードバック・タイム60分以上を厳守)とします。
 セッション会場には座長をおき、フィードバック・タイムがより深まるよう工夫していきます。発表者の方には、3時間の中に必ずフィードバック・タイムの時間を十分確保していただきますよう、お願い申し上げます。

〈レポート・セッション〉口頭による実践報告・発表 [60分間]
1セッションは、60分間(発表30分・ディスカッション30分を厳守)とし、口頭による体験学習の実践報告や理論的考察などの発表を行っていただきます。できる限りディスカッションが充実するように意識しながら発表をしていただきますよう、お願い申し上げます。

第20回大会の要旨

当大会のレポートは以下からご覧いただけます。

 第20回全国大会プログラム(要旨集)(20MB)

以下は2019年1月に発送した、本大会の第1号通信です。
 第1号通信